サクラダ工業では、金属表面処理の中でも「黒染め加工」に力を入れています。
本格稼働から約1年が経ち、当初は週1〜2回の稼働から、現在では週3〜4日ペースでの加工体制へと拡大しています。多くのお客様に黒染めの仕上がりをご評価いただき、安定した受注をいただけるようになりました。
今回は、弊社の黒染め加工が選ばれる5つの特長についてご紹介します。
① 槽のサイズが大きく、多様なワークに対応
サクラダ工業では、中型〜大型部品にも対応可能な黒染め槽を備えています。
板金部品、機械部品、治具など、さまざまな形状・サイズのワークを処理できるため、試作から量産まで柔軟に対応が可能です。
② 黒みが強く、意匠性が高い仕上がり
黒染め加工は、鉄素材の表面に酸化被膜(Fe₃O₄)を形成することで防錆効果と装飾性を持たせる技術です。
当社の黒染めは黒みが深く均一で、製品に高級感を与えます。装置部品や工具、産業機器など、見た目の統一感を求められる用途にも最適です。
③ 温度管理が命 ― 自動制御による品質安定
黒染め加工において最も重要な要素の一つが温度管理です。
黒染め液の温度が高すぎると、見た目は黒く仕上がっても被膜構造が不安定となり、防錆性能が低下してしまいます。その結果、加工後短期間で赤錆が発生することもあります。
サクラダ工業では、自動温度制御システムを導入し、常に適正温度を維持しています。
この設備により、被膜の密着性と防錆性能が安定し、外観品質と耐久性を高いレベルで両立しています。
「黒く仕上がっても錆びやすい」という黒染め特有の課題を、設備と管理体制の両面から克服しています。
④ 届出や資格者の配置による法令遵守
黒染めでは薬品や排水処理を伴うため、各種法令に基づく届出と資格者による管理が必要です。
弊社では、有資格者を配置し、安全・環境面にも配慮した運用を徹底しています。法令遵守を前提に、安心してご依頼いただける加工体制を整えています。
⑤ 治具開発力と丁寧な取扱い
社内に板金加工設備を備えているため、製品形状に最適な黒染め治具を自社設計・製作できます。
これにより、ムラの少ない均一な処理を実現。さらに、黒染め後の製品は擦れや汚れを防ぐために丁寧に扱い、乾燥や防錆油処理も慎重に行っています。最終検査では外観・色調・防錆性能を確認し、安定した品質をお届けしています。
【まとめ】
黒染め加工は一見シンプルに見えても、温度・薬液・治具・作業管理のいずれかが欠けると品質が大きく変わる繊細な工程です。
サクラダ工業では、自動温度制御設備による安定した品質と、現場技術者の丁寧な対応で、「黒く、美しく、錆びにくい」黒染め加工を提供しています。
これからも、より高品質な金属表面処理技術を追求し、お客様の信頼にお応えしてまいります。

