2024年夏にAMADA製レーザータレットパンチ複合機を新たに導入し、当社の板金加工設備は大きく進化しました。旧機種から15年ぶりの更新となりましたが、この入れ替えを通じて、単に設備が新しくなるだけではなく、事務所の運営や設計業務そのものもDX化していかなければならないと強く感じています。
周辺機器の進化に驚かされた15年の差
旧機種を導入した当時と比べ、最新機種では周辺機器や制御システムが大きく進化しています。
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金型管理システムの自動化
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材料ストッカーや搬送装置とのシームレスな連携
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生産スケジューリングの最適化
 
こうした進歩により、現場全体の生産効率が飛躍的に高まっているのを実感しました。しかし同時に、設備だけ進化しても、設計や事務所業務が従来のままでは十分にその性能を活かしきれないという課題も浮き彫りになりました。
ソフト面の飛躍 ― AIによる自動展開機能
特に印象的だったのは、ソフトウェアの進化です。最近では、三面図からAIが自動で展開図を作成し、そのまま加工データを生成できるシステムが登場しています。
従来は設計担当者が時間をかけて行っていた作業が、AIによって自動化されることで、設計から製造へのリードタイムが短縮されるだけでなく、人為的なミスの低減にもつながります。
こうした流れを見ると、単に「機械を新しくした」だけでなく、設計・受注・生産管理といった事務所業務のDX化が不可欠であると痛感します。
DX化がもたらす効果
板金加工の分野におけるDX化は、以下のような効果をもたらすと考えています。
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リードタイム短縮:AIによる展開図作成、自動プログラム生成でスピードアップ。
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品質の安定化:人為的なばらつきが減り、安定した製品提供が可能。
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トレーサビリティ強化:加工データと生産管理の一元化により、品質保証が容易に。
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働き方改革への対応:人に依存する業務を減らし、標準化・効率化を推進。
 
これらは単に「便利になる」という範囲を超え、今後の製造業において競争力を維持するための必須要件になっていくでしょう。
まとめ
今回のAMADA製レーザータレットパンチ複合機の導入は、現場の生産性を大きく向上させただけでなく、事務所業務や設計業務を含めたDX化の必要性を再認識するきっかけとなりました。
今後は、設備とソフトウェアを一体で活用し、設計から生産までの流れをより効率的に進められる体制づくりを目指していきます。最新のテクノロジーを積極的に取り入れることで、品質・納期・環境対応のすべてを強化してまいります。

